戸建投資

入居者・近隣トラブルの初動|大家が知っておくべき対応の順番

入居者・近隣トラブルの初動|大家が知っておくべき対応の順番

賃貸経営では、家賃滞納と並んでトラブル対応が負担になります。騒音、ゴミ出し、ペット、駐車、共用部分の使い方。対応を誤ると、他の入居者が退去して空室が連鎖することもあります。

最初にやるのは「事実の確認」

苦情を受けたとき、すぐに相手方へ注意しに行くのは避けてください。一方の言い分だけで動くと、事実と異なる場合に関係が壊れます。
まず、いつ、どこで、どのような状態だったかを具体的に聞き取り、記録します。可能であれば、苦情を申し出た方に日時と内容をメモしてもらうよう依頼します。
騒音であれば、時間帯と頻度、音の種類が重要です。生活音の範囲なのか、受忍限度を超えているのかの判断材料になります。

最初の注意は個人を特定しない形で

事実が確認できたら、まずは全戸に向けた文書で注意喚起を行います。「深夜の物音についてご配慮をお願いします」といった内容です。
いきなり特定の入居者を名指しすると、誰が通報したかが推測され、当事者間の対立に発展します。全体への呼びかけで改善することは実際に多くあります。

改善しない場合の段階的な対応

全体への呼びかけで変わらなければ、当該入居者へ個別に連絡します。この段階でも、感情的にならず事実を伝えることに徹してください。
それでも改善しない場合は、書面で通知します。賃貸借契約書や管理規約のどの条項に違反しているかを示し、改善を求めます。
さらに継続する場合は、内容証明郵便による催告、そして契約解除の検討へと進みます。ただし、契約解除が認められるには、信頼関係が破壊されたと言える程度の事情が必要です。

記録がすべてを決める

トラブル対応で最も重要なのは記録です。いつ誰から何を聞き、誰にどう伝え、相手が何と答えたか。これを時系列で残してください。
後に訴訟や明け渡し請求へ進む場合、この記録の有無が結果を左右します。また、記録があると、感情ではなく事実にもとづいて判断できるようになります。

戸建て賃貸で起きやすいトラブル

戸建て賃貸では、集合住宅とは違う問題が出ます。庭の草木が伸びて隣地へ越境する、駐車場の使い方、ゴミの集積場所、外壁や塀の管理などです。
これらは契約時に、誰が管理するのかを明記しておくことで多くを防げます。特に庭の手入れは、入居者と大家のどちらの負担かを曖昧にしないでください。
近隣からの苦情は、最終的に所有者である大家に向かいます。契約書の一文で、後の手間が大きく変わります。

管理を委託するという選択

本業を持ちながらこうした対応を自分で行うのは、現実的に難しい場面があります。管理会社へ委託すれば、一次対応を任せられます。
費用は家賃の5%前後が一般的です。戸建て1棟では割高に感じるかもしれませんが、トラブル1件の対応にかかる時間を考えると、検討する価値があります。
管理の負担が限界に近い場合は、売却して現金化するという判断もあります。当社では入居中のままの買取にも対応しています。

契約書に入れておきたい条項

トラブルの多くは、契約書の記載で予防できます。
まず、禁止事項を具体的に書くことです。「近隣の迷惑となる行為」だけでは判断が分かれます。楽器の使用、ペットの飼育、同居人の追加、民泊などの転貸を個別に記載してください。
次に、使用細則を別紙で添付し、ゴミの出し方、駐車場の使い方、共用部分への私物放置の禁止などを明記します。
戸建て賃貸では、庭の草木の手入れ、外構の清掃、町会への加入の扱いを記載しておくと安心です。
そして、違反があった場合の手順を書きます。是正の催告を行い、それでも改善しない場合は契約を解除できる旨を定めておくことで、後の対応がしやすくなります。

よくあるご質問

Q. 騒音はどの程度から問題になりますか

A. 一律の基準はなく、受忍限度を超えるかどうかで判断されます。時間帯、頻度、継続期間、音の性質が考慮されます。記録を残す意味で、発生日時と状況の記録を積み上げてください。

Q. ペット禁止なのに飼っている入居者がいます

A. 契約違反として是正を求められます。ただし、直ちに契約解除が認められるとは限りません。書面で改善を求め、応じない場合に解除を検討するという段階を踏んでください。

Q. 近隣からの苦情は、大家がどこまで対応すべきですか

A. 所有者として、建物や設備に起因する問題(越境した樹木、崩れかけた塀など)には対応する必要があります。入居者の生活態度に起因する問題は、契約にもとづく是正要求という形で関与します。

まとめ

トラブル対応は、事実確認、全体への呼びかけ、個別連絡、書面通知という順番で進めてください。記録を残すことが最大の備えになります。
戸建て賃貸では、庭や外構の管理区分を契約書で明記しておくことが有効です。管理が難しくなった場合は、当社で買取のご相談も承ります。

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この記事の執筆・監修

株式会社ユナイテッドコーポレーション(代表:栂 淳也)|宅地建物取引業 大阪府知事(4)第54181号|大阪で創業20年。不動産の売買・買取、空き家・ボロ戸建の再生を手がけるほか、オリジナルブランドJUREMIの物販とiOSアプリ開発を自社で運営しています。会社概要/代表挨拶

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