リフォーム・リノベーション

インスペクション(建物状況調査)は必要?費用と売主のメリット

住宅の点検作業

中古住宅の売買で、インスペクションという言葉を聞く機会が増えました。日本語では建物状況調査と呼ばれます。「やったほうがいいのか」「費用がもったいないのでは」と迷う方が多い項目です。本記事で判断材料を整理します。

建物状況調査とは何を見るものか

既存住宅状況調査技術者の講習を修了した建築士が、目視と計測を中心に建物の状態を調べるものです。
主に見るのは、構造耐力上主要な部分と、雨水の浸入を防止する部分です。具体的には、基礎のひび割れ、外壁や屋根の劣化、柱や梁の傾き、床下や小屋裏の状態などです。
建物の性能を保証するものではなく、劣化事象の有無を確認するものだという点を押さえてください。

費用と所要時間の目安

一般的な戸建てで5万円から7万円程度、所要時間は3時間前後が目安です。
床下や小屋裏に人が入って調べる詳細な調査や、耐震診断を組み合わせる場合は、10万円を超えることもあります。
マンションの一室であれば、5万円前後で済むことが多くなります。

仲介では説明が義務づけられている

宅地建物取引業法の改正により、仲介を行う不動産会社には次の対応が義務づけられています。
媒介契約時に、建物状況調査を実施する業者のあっせんが可能かどうかを示すこと。重要事項説明で、調査を実施したかどうか、実施した場合はその結果の概要を説明すること。
つまり、調査自体は任意ですが、実施の有無は必ず買主に伝わる仕組みになっています。

売主にとってのメリット

第一に、買主の不安が減り、成約しやすくなります。特に築20年を超える住宅では効果が大きくなります。
第二に、引き渡し後のトラブルを減らせます。調査で判明していた事象は、契約書に明記して引き渡せるためです。
第三に、既存住宅売買瑕疵保険に加入できる可能性が生まれます。この保険に入れると、買主側が住宅ローン控除や登録免許税の軽減を受けられる場合があり、購入の後押しになります。

デメリットと注意点

調査で問題が見つかった場合、その事実は買主に説明しなければなりません。価格交渉の材料になることもあります。
ただし、隠して売ったとしても、後述する契約不適合責任を問われるリスクが残ります。早い段階で把握しておくほうが、結果的に損失は小さくなることが多いと考えています。
また、調査は建物の一部を見るものであり、壁の内部など見えない部分は対象外です。調査で問題なしとされても、すべての不具合がないと保証されるわけではありません。

買取の場合は不要なことが多い

当社のような買取業者に売る場合、買主側が事業者として自ら建物を評価します。そのため、売主が費用をかけて調査を実施する必要は通常ありません。
仲介で一般の買主に売るのか、買取で事業者に売るのか。この方針によって、調査の要否は変わります。

調査を頼むときの業者選び

調査を依頼する際は、既存住宅状況調査技術者の資格を持つ建築士であることを確認してください。国土交通省の講習を修了した者だけが、制度上の建物状況調査を実施できます。
あわせて確認したいのが、利害関係です。リフォーム工事も請け負う会社に調査を頼むと、工事受注につながる指摘が出やすくなる懸念があります。調査のみを業務とする第三者に依頼するほうが、結果を素直に受け取れます。
報告書の形式も事前に見せてもらってください。写真付きで劣化事象の位置と程度が記載されているものであれば、買主への説明資料としてそのまま使えます。

よくあるご質問

Q. 調査で不具合が見つかったら、直してから売るべきですか

A. 必ずしも修繕は必要ありません。事実を開示したうえで、その状態を前提とした価格で売る方法があります。修繕費用がそのまま価格に上乗せできるとは限らないため、費用対効果で判断してください。

Q. 調査の有効期限はありますか

A. 既存住宅売買瑕疵保険の加入を前提とする場合、調査から1年以内という条件が設けられていることがあります。売り出しの直前に実施するほうが、無駄になりません。

Q. 買主から調査を求められた場合、断れますか

A. 調査は任意であり、売主が拒否することもできます。ただし、拒否した理由を買主が不安に感じ、交渉が進まなくなることがあります。断る場合は、その理由を説明できるようにしておいてください。

まとめ

建物状況調査は費用5万円から7万円程度で、買主の不安を減らし成約を後押しします。築20年を超える住宅では検討する価値があります。
一方、買取で売る場合は通常不要です。どちらの方法が向いているか、当社で無料査定とあわせてご案内します。

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この記事の執筆・監修

株式会社ユナイテッドコーポレーション(代表:栂 淳也)|宅地建物取引業 大阪府知事(4)第54181号|大阪で創業20年。不動産の売買・買取、空き家・ボロ戸建の再生を手がけるほか、オリジナルブランドJUREMIの物販とiOSアプリ開発を自社で運営しています。会社概要/代表挨拶

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