ワンルームマンション投資

サブリース会社が倒産したらどうなる?オーナーが知るべき倒産リスクと資産保全の3つの対策

サブリース会社倒産リスク・企業破綻のイメージ

2018年、「かぼちゃの馬車」を運営していたスマートデイズが経営破綻しました。被害オーナーは約700名、負債総額は60億円超。家賃保証を信じて新築シェアハウスに投資した個人オーナーたちは、一夜にして収入を失い、多額のローンだけが残りました。

この記事では、サブリース会社が倒産した際にオーナーに何が起こるのか、そして万が一のときに資産を守るための3つの対策について、大阪の不動産会社の視点から解説します。

スマートデイズ破綻が残した教訓——倒産は突然やってくる

スマートデイズは、倒産の数ヶ月前まで積極的に新規オーナーを募集していました。「30年家賃保証」を謳い、銀行ローンを使いやすい仕組みを作り、多くの会社員・公務員が投資に踏み切りました。倒産後、オーナーたちが受け取ったのは「家賃支払いが困難になりました」という一通の通知だけ。

倒産後に起きたこと:

  • 保証賃料の支払いが即座に停止
  • 入居者は引き続き物件に住み続けるが、家賃はサブリース会社の管財人管理に
  • ローン返済はオーナーが継続しなければならない
  • 入居者を退去させることも、物件を売ることも容易ではない

サブリース会社倒産時に起こる「法的な混乱」

サブリース会社が倒産すると、マスターリース契約(オーナー↔サブリース会社)の扱いが法的に複雑になります。

問題①:入居者との賃貸借契約はどうなるか
入居者はサブリース会社と賃貸借契約を結んでいます。サブリース会社が倒産しても、入居者の居住権は原則として保護されます(借地借家法28条)。オーナーは入居者を即座に退去させることができません。

問題②:敷金の行方
入居者が支払った敷金はサブリース会社が管理しています。倒産時には管財人の管理下に入り、オーナーへの引き渡しが遅れたり、最悪の場合は回収できないケースがあります。退去時の原状回復費用をオーナーが立て替えなければならないケースも。

問題③:ローンの継続
金融機関はサブリース会社の経営状況に関係なく、オーナーへのローン返済を求め続けます。家賃収入が止まっても、毎月の返済は続きます。

なぜ「大手だから安心」は通用しないのか

「大手のサブリース会社なら倒産しないだろう」という考えは危険です。レオパレス21は2019年に施工不良問題が発覚し、数千棟の物件で入居者への退去勧告を余儀なくされました。会社自体は存続しましたが、オーナーへの保証賃料の支払いが滞り、契約変更・値下げ交渉が相次ぎました。

サブリース業界は景気・不動産市況・金利動向に大きく影響を受けます。現在の経営状況が良好でも、10年後・20年後も同様とは限りません。

倒産リスクを見極める3つのチェック方法

契約前にサブリース会社の財務健全性を確認する方法があります。

①帝国データバンク・東京商工リサーチで信用情報を確認
有料サービスですが、企業の財務状況・倒産リスクスコアを確認できます。

②国土交通省の賃貸住宅管理業者登録を確認
未登録業者は法律違反。登録業者でも行政処分歴がないか確認する。

③決算公告・有価証券報告書(上場企業の場合)を確認
上場企業であれば、売上高・営業利益・借入金額などを公開情報で確認できます。

資産を守るための3つの対策

対策①:サブリース依存度を下げる(複数物件なら1件ずつ分散)
全物件をひとつのサブリース会社に委託するのは最大のリスクです。物件によって管理方法を分散させることで、1社倒産時のダメージを限定できます。

対策②:敷金を別口座で管理する特約を入れる
契約書に「入居者から受け取った敷金は、オーナー指定の口座で分別管理する」旨を特約として盛り込む交渉を行います。倒産時の敷金保全につながります。

対策③:定期的に「解約できる状態」を維持する
解約予告期間内に解約できる条件を常に確認し、財務状況に異変を感じたら早めに解約手続きを開始します。「まだ大丈夫だろう」と様子を見ていると、解約手続き中に倒産するケースがあります。

もし今、サブリース会社から「賃料減額」や「経営悪化」の連絡が来たら

こうした連絡が来た場合、倒産の前兆の可能性があります。すぐに取るべき行動:

  1. 内容を書面で記録・保存する
  2. 弁護士または不動産専門家に相談する
  3. 物件の現状(入居状況・家賃収受状況)を直接確認する
  4. 金融機関へ状況を報告し、リスケジュールの可能性を検討する

弊社では、大阪・近畿エリアの不動産オーナーからのサブリース関連相談を受け付けています。「今の契約が不安」「乗り換えを検討したい」という方はお問い合わせください。

まとめ

サブリース会社の倒産は「絵空事」ではなく、実際に起きた現実の問題です。大手だから安心・長い歴史があるから安心という前提は通用しません。倒産時の法的リスクを正しく理解し、事前の分散・特約・解約可能な状態の維持という3つの対策を実践することが、オーナーとして取りうる現実的なリスクヘッジです。

倒産リスクを事前に見極める7つのチェックポイント

サブリース会社を選ぶ際、または既に契約中の会社の財務健全性を確認する際に使える7つのチェックポイントです。

# チェックポイント 確認方法
1 賃貸住宅管理業者登録があるか 国土交通省の登録簿で確認
2 設立年・管理戸数の推移 会社HPや登記事項証明書
3 財務諸表・決算公告の有無 官報・EDINET(上場の場合)
4 口コミ・トラブル事例の有無 Google口コミ・不動産投資家コミュニティ
5 新規オーナー募集の積極性が異常に高くないか 広告頻度・勧誘方法を確認
6 保証賃料の水準が市場より不自然に高くないか 周辺相場との比較
7 解約条件・違約金が過度に厳しくないか 契約書の精査(弁護士確認推奨)

万が一に備える「資産保全の3つの対策」

対策①:サブリース会社への依存度を下げる

複数の物件を持つ場合、全物件を1社のサブリース会社に委託するのは危険です。万が一の倒産時に全収入が止まるリスクがあります。分散委託や一部を管理委託に切り替えることでリスクを軽減できます。

対策②:緊急時の資金バッファを確保する

サブリース会社が倒産した場合、次の管理会社が決まるまで1〜3ヶ月の収入空白が生じることがあります。ローン返済6ヶ月分相当の現金を「非常時予備費」として確保しておくことを推奨します。

対策③:倒産前のサインを見逃さない

スマートデイズ倒産の前にも「家賃支払いが遅れる」「担当者が頻繁に変わる」「新規勧誘が急増する」などのサインがありました。以下のサインが出たら早急に対策を取ってください。

  • 保証賃料の支払いが通常より1〜2週間遅れる
  • 担当者が急に変わりコミュニケーションが悪化する
  • 突然の賃料減額交渉の申し入れ
  • 会社のHPがメンテナンス状態になる
  • 業界誌や口コミに経営不振の情報が出る

倒産後に取るべき行動——タイムライン別の対応

時期 取るべき行動
倒産通知を受けた直後 弁護士・司法書士に相談。破産管財人の連絡先を確認。
1週間以内 入居者への連絡(賃料の振込先変更通知)。新管理会社の選定開始。
1ヶ月以内 新管理会社との委託契約締結。入居者との直接契約移行手続き。
3ヶ月以内 ローン返済の継続確認。収支の立て直し計画を作成。

よくある質問(Q&A)

Q. サブリース会社が倒産したら、入居者はどうなりますか?
A. 入居者(転借人)は、原則として退去しなくてよいとされています(最高裁判例)。入居者はそのまま住み続け、賃料の支払先がオーナーに変わります。ただし、個別の契約内容によって異なる場合があるため、弁護士への確認を推奨します。

Q. 倒産したサブリース会社に預けていた敷金・保証金はどうなりますか?
A. 倒産した会社の資産として処理されるため、全額回収は難しいケースがほとんどです。破産手続きの中で一般債権者として申し出ることができますが、回収率は低いのが現実です。

Q. 倒産したサブリース会社が未払いの保証賃料を回収できますか?
A. 破産手続きの中で「未払い賃料請求」として申し出ることができます。ただし、破産財団が少ない場合は回収が困難です。損害賠償請求や差押えなど、弁護士と相談しながら対応する必要があります。

まとめ

サブリース会社倒産リスクへの対策まとめ

  • 「かぼちゃの馬車」事件のように、倒産は突然起きる
  • 倒産後はすぐに弁護士相談と新管理会社の選定を開始する
  • 倒産前のサインを見逃さないために、定期的に会社の健全性をチェックする
  • 緊急時のローン返済6ヶ月分の現金バッファを常に確保する
  • 複数物件がある場合は、委託先の分散を検討する

ユナイテッドCでは、現在のサブリース会社への不安をお持ちのオーナー様に対して、管理委託への切り替えや物件売却についての無料相談を承っています。大阪・近畿エリアの方はお気軽にご連絡ください。

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